フックについて

2017年5月8日

タイラバ(タイカブラ)のフックについて

鯛ラバのフックの選択は人それぞれですね。
サイズ、太さ、形状、色、表面加工等、色々なタイプがあると思います。

これは好みもあると思います。
私は小さすぎないサイズとネムリすぎない形状、そして細軸ですね。

小さいフックは合わせるとすっぽ抜けが多いのと、口の中から滑らしながら上に上げた時に懐が狭いため針先が皮膚にかかりにくい。
この針先を引っ掛ける事が重要です。
フッキングすると力がガッツリかかるのでフックは刺さっていると勘違いしますが、この動きではあまり掛けれているとは言えません。
鯛が噛み潰している時はペンチで潰していると考えてもらうとわかりやすいでしょう。
それを水中の何十メートル先のあの硬い皮膚を貫こうなんて無理な話です。

ジグの場合はあの硬いロッドで思いっきり合わせるので力も強いのと、ジグは金属です。
摩擦係数も低いですし、ペンチや鯛の口に合わせて形状が変わることもないので接触している面積が少なく滑ります。
同じ感じで考えるわけにはいかないでしょう。

ネムリ過ぎないのを使うのは、ネムリだと外れにくい理屈はわかりますが、奥に刺さりにくい欠点があります。
刺さりが不十分で、針先だけに力が掛かっていると折られやすくなります。
それと鯛ラバをしていて時々あるのが、口の外側にフックが掛かっていることがあるでしょう。
鯛ラバが鯛の口に入って、フックだけが口に入らない状態で掛けるなら針先はネムリではおそらく無理でしょう。
他にも口には入っていたけど、すっぽ抜けて反転した体に掛かるパターンもあるでしょうが、これもネムリは厳しいと思います。

そして細軸を使う理由は簡単でしょう。刺さりやすいようにするためです。
細軸は折られるから使わない人もいるでしょうが、来島では0.6号ラインが主流。
そんなにテンションは掛けられません。
なにより折られるのは強度不足というより腕が悪いだけかもしれません。
折られる時は引っ張られて折れるわけではありません。
鯛が首を振って潜る瞬間に捻る動きになってしまいます。
これが折られる原因です。

つまりこの時に力を逃がせば折られることはありません。

信じられない人は細軸のフックを使って、懐の奥にまで物があたるように差し込んで引っ張ってみてください。
折れる前にラインが切れるでしょう。
針の奥まで刺さりきってない状態は力の支点が針先に近くなるので折られやすいです。
だからネムリは折られやすくなります。

最近の傾向として折られないように太軸にして、刺さりやすいように表面加工でフッ素を使ってツルツルにしてますね。
私は一切使いません。
錆やすいですし、ツルツルにしただけで鯛の口や皮膚に対して刺さりやすいとは思わないからです。
柔らかいような物を刺す時には効果的でしょう。
刺していくと組織が広がるので刺さりやすいでしょうね。
ただ硬い物を刺す時には表面の摩擦係数の違いなんて微々たるものです。
それより組織を押し広げる力の方が大きな力が必要になります。
細軸では少ない組織の移動だけで刺すことが出来るので有効だと思っています。

イメージ的には木材に釘を打つ時に、表面が錆びてザラザラな細い釘と
ツルツルですが太い釘を打つ時をイメージすれば解りやすいでしょう。
圧倒的に太いほうが刺さりにくいです。

余談ですが人間の皮膚もカエシまで貫通さそうとすると結構な力が必要です。
私も以前何度か失敗してフックがカエシまで刺さった事があります。
カエシで抜けないので、そのまま差し込んで他の部分の皮膚を内側から針先を刺し込み、カエシを出してからカエシの部分をペンチで飛ばして抜きます。
その時にカエシの太い部分までくると全然皮膚が広がってくれないのでカエシが出てこないのです。
ジギングフックが刺さった時は地獄でしたね。(笑)
人間の皮膚でもそれですからね。鯛の硬い皮膚だともっと力が必要でしょうね。

実際に鯛が掛からないのはフックやロッドのせいでもなく、やり取りの仕方がダメな事がほとんででしょうけど。
責任転嫁していると技術は上がりません。
まずはやり取りしながら、鯛の動きや向きが今どうなってるかを把握しましょう。
それがわかるようになればバラシは格段に減らせれると思いますよ。

まぁ人それぞれの考え方もあるし、海域によってはもっと太いラインを使えて大型の鯛ばかりが釣れるような場合は
多少強引にやり取りできるので、そこまで考えなくても大丈夫かもしれませんね。

ただ フッキングで一番難しいのはシャロー、小型の鯛、昼の鯛の三点がすべて揃ったのが難しいです。
逆に言えばディープの鯛は口を離しにくく、ラインスラッグが適度にテンションを曖昧にしてくれます。
大型の鯛は力づくで下に向いてくれるでしょう。
夕方の鯛も口を離しにくい傾向があります。

バレたけど小型の鯛だったし、まぁいっか・・・なんて思ってたら上達はしません。
小型が一番練習になりますからね。

更に難しいのは 居食いする鯛と冬の鯛です。
難しいですが掛けれるようになると普通の鯛は非常に簡単になると思います。

「一定のスピードで巻いてくる」とか「テンションを抜かないよう巻き続ける」いうのが定説ですが
もし正しいのなら、これほどバラす人が多いことはないでしょう。

巻かない時間があっても大丈夫です。
刺さってしまえば鯛はバレることは、ほとんどありません。

やり取りしながら
「掛ける時間」
「耐える時間」
「上げる時間」

を上手くメリハリをつけながらやり取りすると良いかもしれませんね。

 

Posted by kurushimamaru

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